ケアマネージャーに求められる資質
ケアマネージャーにとって重要な仕事の一つが、アセスメントです。
その際、利用者が話をせずに、家族が要望を口にする場合、新人のケアマネージャーであれば、ついつい、話しやすい家族ばかりから話を聞いてしまうという問題が発生しがちです。
それにより、利用者の思いが置き去りになってしまうことがあります。
もちろん、家族の話に耳を傾けることは大切です。しかし、支援の中心はあくまでも利用者本人です。
お互いの関係性に配慮しつつ、できる限り利用者に声をかけるようにすることが大事になります。
なかなか話をしてくれない場合でも、沈黙を恐れずに、根気強く待つ姿勢をもつことは重要です。
また、情報収集まではできても、そこから何が課題なのか見出せないという問題にもぶつかりがちです。
これは、課題分析標準項目に沿って漠然と質問をしていると起こりがちな問題になります。
新人ケアマネージャーの場合、情報を聞き出さなければと必死になりがちです。
しかし、そうではなく、まずはその人に興味関心をもつことが重要です。
一方的に質問を繰り返していくのではなく、返ってきた答えに対して質問をしていくことが大事になります。
最初はケアプランに関係のないことでも構わないので、心を開いて本心を語ってもらえるようにするために、何気ない会話からスタートしてみましょう。
そうすることで、会話のキャッチボールから課題を見出せることがあるのです。
そして、利用者の状況が分析できても、それが課題や目的に反映できていないというケースも多いです。
「とにかく安心・安全に暮らすことが課題」とされているケアプランがあり、確かに安心と安全は重要な部分ですが、利用者はそればかりを望んでいるわけではありません。
高齢者も一人の人間であり、あまりにも過保護にされると不快になってしまいます。プランを練る際は、そこの理解も必要です。
利用者に沿ったケアプランを練るためには、利用者の「これがしたい」という声を逃さずに、意見をプランに落とし込む方向で検討することが大切になります。
プランを練るケアマネージャーの仕事は、想像以上に大変なものです。
人の意見をまとめる能力、そしてしっかり話の本質を捉える能力が必要とされます。
そのため、特に新人ケアマネージャーの時には苦労が多いでしょう。
そこでへこたれないためには、積極的に先輩に相談したり、ネットで同じような仲間を探したりすることが大事です。
一人だけで悶々と悩むようなことは絶対にやってはいけません。
また、以下のサイト「ケアマネージャーの理想と現実」に、ケアマネージャーの実情が書かれていたので、気になる方はぜひ参考にしてみるといいでしょう。